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プロモーションの活動には必須?「バズる」とは?

広告費を使わずに認知を広めたい…ファンを育成したい…バズらせて…
そんなことをお考えの企業も多いと思います。実際、バズるとはどのようなことなのでしょうか。今回は、「バズる」と紙一重の炎上と企業のプロモーションについて考えてみたいと思います。
※本記事は、2019年3月14日に公開された記事を一部再編集しております。

「バズる」ことがプロモーション成功のカギ

広報やマーケティング部門の方にとって、せっかくプロモーション費用をかけるのであれば、話題性を持たせたい、と考えるのは自然なことでしょう。インターネット上で口コミなどを通じて話題となることを表す「バズる」という言葉があります。
プロモーションが「バズる」ことで、爆発的に多くの人に取り上げられ、企業や製品、サービスの認知度を上げることができます。話題の有名人を起用したり、若い世代に人気のあるSNSと連動させることにより、さらに広い層への拡散を狙ったり、企業はプロモーション成功のために様々な施策を行っています。

プロモーションの成功、認知度を広げ、ターゲットへの接触数を増やすという観点では、「バズる」ことが重要なポイントであるといってもいいでしょう。

なぜなら、「バズる」ことで、SNSのユーザーが勝手に拡散し、費用を掛けずにSNSユーザーが能動的に情報を拡散してくれます。更に、SNSのユーザーは、趣味嗜好など興味関心が近いユーザー同士が繋がっており、ターゲット像に近いユーザーに露出出来たり、さらなる拡散の期待が広がります。

「バズ」を狙うために意図的に過激な内容に

では、「バズる」とプロモーションは成功した、といえるのでしょうか?

問題は、「どのように、バズるか」なのです。

一歩間違えば完全に目算が外れ、全世界にネガティブな意味で解釈され伝わってしまうリスクも考慮しなければなりません。

「バズる」ことを狙うばかりに、過激な内容のプロモーションとなってしまい、結果的に批判の声が増え、企業の炎上へとつながってしまうケースも少なくはありません。

なぜ、SNS上で既出の情報をユーザーが拡散(情報をコピーし、リツイート等を行う)のかの心理を深堀りする必要があります。

また、もう一つの観点では、拡散量が増え、ターゲット像のユーザーには好意的に受け入れられるプロモーションも、異なるペルソナのユーザーには、好意的な内容に映らない可能性があります。女性にはウケの良い内容でも、男性には異なる捉え方をされてしまうようなイメージを持って頂ければ、分かりやすいかと思います。

つまり、「バズる」と「炎上」は紙一重なのです。

炎上を防ぐための「攻め」と「守り」

難しいのは、「炎上」を恐れて、「バズる」こと、批判を恐れ無難なプロモーションになってしまえば、そもそものプロモーション効果が低くなってしまいます。一部のユーザーに共感を得るために、内容を多少過激にしてでも「攻めのプロモーションをしたい」と考えるマーケティング・広報担当者も多いのではないでしょうか。

一方で、ターゲット以外のユーザーには、ネガティブな印象を与える可能性を考慮しなければなりません。ターゲットに共感を得、なおかつ世間一般のマスの人々にネガティブな感情を与えることがないのか、一度立ち止まって考える癖をつけることが大事です。

プロモーション(拡散すること)が上手くいき、「バズる」ことで多くの人に広まった結果、ネガティブな意見が多くなり、炎上に繋がってしまった場合、一定期間が過ぎると「バズった」経緯や理由は忘れ去られ、単純に「炎上した企業」という事実だけが残ります。そして、その事実は企業のイメージに大きな損失を与えてしまいます。

また、場合によっては、拡散当初はポジティブな反応が多くても、数時間後、数日後にネガティブな反応が増える可能性も事例もあります。

そこで肝心なのが、「攻め」と「守り」のバランスです。

プロモーションを実施する際は、効果的なプロモーションと炎上防止の観点から、事前にどのようなリスクが起こる可能性があるのか、企業の方針としてどの程度のリスクならば許容するのか、つまり「攻め」の範囲を事前に決めておくことが重要です。その上で「守り」の部分、プロモーション開始後から一定期間ネット上の反響をモニタリングするなどのリスクを押さえたプロモーションを行っていくことが重要です。

また、簡単に出来る方法としては、想定しているペルソナ像の対局にいるようなペルソナ像の方々がプロモーションの内容を見た時にどのような感情になるのかをセルフチェックすることも簡単なチェック方法として、有効かと思います。

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デジタルリスクラボ編集部

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