リスクレポート

ネット炎上レポート 2021年8月版

ネット炎上レポート 2021年8月版

2021年8月の炎上事例を調査・分析し、ネット炎上の傾向をまとめたレポートとしてご報告いたします。

9月28日開催オンラインセミナー 2021年6月度事例から学ぶ炎上理解セミナー

ネット炎上レポートとは

株式会社エルテスでは、公開されているSNSデータを独自に収集・分析を行い、2019年8月より月次でのネット炎上レポートを公開しております。企業の広報やリスク管理を行う方々に炎上トレンドをお伝えすることで、自社のレピュテーション保護を行っていただきたいという想いを持ち、作成しております。

また、これら炎上事例は、下記の“エルテスの定義するネット炎上”を満たす事例を抽出し、分析を行っております。

エルテスの定義するネット炎上
▼前提条件
以下の二つの条件を満たしている必要がある
1.批判や非難が発生している(ポジティブな共感の拡散等ではない)
2.対象に対する批判の投稿量が、通常時と比較しても有意に多い状態。

▼定義
ネット炎上とは、オフライン・オンラインでの行動や発言に対して、ネット上で批判が殺到し、拡散している状態を指します。対象に対する批判の投稿量が、通常時と比較して有意に多いことが条件となります。

▼炎上事例の収集方法
SNSやメディアの中で、批判が殺到しやすい媒体を複数選定し、常時ウォッチング。その中で、上記の条件を満たす事象を確認した場合、炎上事例と認定しています。

2021年8月のネット炎上トレンド

8月に最も多かった炎上対象は前月より6ポイント低下したものの「企業・団体」で63%、続いて「個人・著名人」が前月と変わらず19%となりました。
また、「マスメディア」が3ポイント増加し9%となりました。

「企業・団体」の炎上区分の内訳は、「自治体・団体」が3ポイント低下したものの全体の24%を占めています。次いで「メーカー」は10ポイント減少の13%、「サービス」は6ポイント増加の20%、「教育機関」は1ポイント増加の4%、「IT」は先月と変化なく2%という結果となりました。(図1)

図1_グラフ_炎上対象区分_202108収集データを元にエルテスが作成

「企業・団体」を対象とする炎上内容では「不適切発言・行為、失言」は7ポイント増加し全体の48%を占めています。次いで、「顧客クレーム・批判」が10ポイント低下し38%、「情報漏えい/内部告発」は3ポイント低下の4%、「不祥事/事件ニュース」は6ポイント増加の10%を占める結果となりました。(図2)

図2_グラフ_企業・団体が対象となった炎上内容区分_202108収集データを元にエルテスが作成

不適切発言・行為、失言での炎上が増加

8月は不適切発言・行為、失言での炎上が大幅に増加しました。
一例として、観光ガイド協会の公式アカウントが、花を女性に例えた投稿を行い差別的であると批判されています。またその公式アカウントの過去の投稿を見ると、人種差別やルッキズムと捉えられかねない内容が見られ、多くの批判が寄せられました。

投稿の担当者が投稿内容に注意することはもちろんですが、複数人でチェックすることや万が一批判が殺到した際の対応フロー、その体制を事前に準備しておくことを推奨します。

新型コロナウイルス感染対策での炎上が増加

昨年以降、新型コロナウィルスの感染拡大が原因で様々な炎上が発生してきましたが、8月は全国で感染者が再拡大したことで、新型コロナウイルス感染対策に関する炎上が複数発生しました。
有観客の音楽フェスで、観客が密状態で歓声を上げている動画が拡散し、感染対策が十分でないと批判された事例(a)や発熱している従業員を出社させているとして批判された事例(b)が発生しています。

(a)の事例では、感染対策を行うことを前提に開催しているはずのイベントで対策が十分でない状況が不適切であるとして批判されました。
(b)の事例では、発熱した従業員が、感染防止のために店舗を閉鎖したところ、企業側から減給等の報復があったと告発し、企業側の対応に批判が殺到しました。

新型コロナウイルス感染が再拡大する中で、企業に対しても十分な感染対策が求められています。十分でないと判断された場合には、ネット上で大きく批判されてしまう可能性があります。

まとめ

8月には、企業や団体による公式アカウントの不適切発言による炎上が目立ちました。SNSでの情報発信は、手段として有効である一方で、不適切な内容が投稿された場合にも一気に拡散されてしまうリスクをはらんでいます。
運用を開始する場合には、投稿ルールや対応のフローを事前に準備することが必要と言えるでしょう。

また、新型コロナウイルス感染が再拡大している状況で、企業や団体の感染対策にはネット上でも注目が集まり続けています。感染対策が現場で十分に行えているかを定期的にチェックすることも、対策不十分であるとして炎上するリスクを低減するためには有効といえます。

過去起きている炎上事例のポイントや対策を見ていただくだけでなく、現在の世間の状況を鑑みながら、どのようなトピックスが炎上しやすいのかを把握していただくことで、ご自身の所属する企業のリスク対策にお役立ていただければと思います。

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