リスクレポート

ネット炎上レポート 2021年4月版

ネット炎上レポート 2021年4月版

2021年4月の炎上事例を調査・分析し、ネット炎上の傾向をまとめたレポートとしてご報告いたします。

ネット炎上レポートとは

株式会社エルテスでは、公開されているSNSデータを独自に収集・分析を行い、2019年8月より月次でのネット炎上レポートを公開しております。企業の広報やリスク管理を行う方々に炎上トレンドをお伝えすることで、自社のレピュテーション保護を行っていただきたいという想いを持ち、作成しております。

また、これら炎上事例は、下記の“エルテスの定義するネット炎上”を満たす事例を抽出し、分析を行っております。

エルテスの定義するネット炎上
▼前提条件
以下の二つの条件を満たしている必要がある
1.批判や非難が発生している(ポジティブな共感の拡散等ではない)
2.対象に対する批判の投稿量が、通常時と比較しても有意に多い状態。

▼定義
ネット炎上とは、オフライン・オンラインでの行動や発言に対して、ネット上で批判が殺到し、拡散している状態を指します。対象に対する批判の投稿量が、通常時と比較して有意に多いことが条件となります。

▼炎上事例の収集方法
SNSやメディアの中で、批判が殺到しやすい媒体を複数選定し、常時ウォッチング。その中で、上記の条件を満たす事象を確認した場合、炎上事例と認定しています。

2021年4月のネット炎上トレンド

4月は「企業・団体」による炎上が一番多いですが、3月と比較すると8ポイント低下し72%の結果となりました。続いて「個人・著名人」による炎上は5ポイント増加し14%と、「マスメディア」は先月同様6%となりました。

「企業・団体」炎上区分の内訳は、「サービス」が12ポイント低下し全体の24%、次いで「メーカー」、「自治体・団体」は1ポイント増加し、それぞれ16%、14%、「教育機関」は6ポイント増加の10%、「IT」は4ポイント低下の6%の結果となりました。(図1)

図1_グラフ_炎上対象区分_202104収集データを元にエルテスが作成

「企業・団体」を対象とする炎上内容では「不適切発言・行為、失言」が半数以上を占め34%増加の65%、次いで「顧客クレーム・批判」が16ポイント減少し23%、「不祥事/事件ニュース」は7ポイント減少の6%、「情報漏えい/内部告発」は11ポイント減少の6%となっています。 (図2)

図2_グラフ_企業・団体が対象となった炎上内容区分_202104 収集データを元にエルテスが作成

個人・著名人による炎上が増加

4月は「個人・著名人」による炎上が増加しました。主に以下の様な事例が挙げられます。

① 某YouTuberが水難事故でメンバーを亡くした者の前で溺れたフリをして批判される
② 元芸能人がSNSにコロナ禍でのBBQ開催や、酔った様子を掲載し批判される

発信した当人は問題ないと思っていたのかも知れませんが、やはり生死にかかわる倫理観や、(感染防止の観点から発生する)社会的責任への意識の低さなどは批判の対象となりやすいポイントです。また、周囲への影響力を持つ有名人が発信したことが炎上を大きくしたことも注意すべきです。

企業アカウントによる情報発信においても同様に、センシティブな話題は避けた方が無難です。しかし、どういった話題が問題になりやすいかという感覚的な面については、マニュアルを整備するだけでは対応が困難です。折に触れて世の中を賑わせている炎上を観察し、ネット上の論調を学ぶことも重要となります。

ネット炎上レポート 2020年下期版 エルテスでは、毎月の炎上事例を調査・分析し、ネット炎上の傾向をまとめたレポートとして報告しております。今回は、それら2020年下...

飲食店の不適切行為による炎上事例

4月は企業による炎上が先月から9ポイント低下したものの、全体で7割を超えており高い数値と言えます。その中でも飲食店の従業員及びアルバイトによる炎上が目立ちました。

こうした炎上はかつて「バカッター」などと呼ばれ、2013年頃に流行語となりました。
「令和になっても未だバイトテロって存在するの?」と感じる方もいらっしゃるかと思いますが、事実として炎上が発生しています。拡散されるSNSや媒体に変化はあっても、以下2つの事例からも分かる通り問題の根本は変わっていません。

① 飲食店にて、アルバイト従業員による、ソフトクリームを機械から直接口に入れる等の不適切行為を行った動画が拡散し、炎上
② 飲食店にて、生ごみの上で食品を解凍していたことが発覚し、運営会社に批判殺到

それぞれ炎上に至るまでの経緯ですが、①は動画がSNSに投稿され、更にYouTuber上で取り上げられたことにより拡散が加速しました。②は週刊誌に取り上げられた内容がSNS上で引用拡散され炎上に至りました。

ネット炎上に関しては、SNS等の投稿さえ注意していればいいと思いがちですが、②の事例のようにオフラインの情報から炎上に発展するケースもあります。
コロナ禍という衛生管理が通常以上に求められる状況での発覚ということも、炎上を加速させた原因だと思われます。

”バイトテロ”や”バカッター”などの言葉が揶揄される時代であっても、①の事例のように従業員やアルバイトによる不適切行為は完全には無くなりません。
管理側は人それぞれSNSリテラシーのレベルが違うということを改めて再認識し、不適切な行為が企業や自分自身の人生にどの様な影響を及ぼすのか理解を促すことがSNS教育の第一歩です。
啓蒙活動は地道ですが行い続ければ必ず浸透します。
是非、社内でのSNSポリシーの策定や研修などを検討してみてください。

まとめ

4月の炎上レポートは、具体的な事例を掘り下げてお伝えしました。
様々な状況や事情が絡み合って炎上が発生することを考えると複雑に思いがちですが、根本的な問題を突き詰めると、どれも意外とシンプルで同じような理由が炎上の原因であったりします。
また、過去の事例と今起きている事例を比較することで、今後どのような形で炎上が発生するか、傾向を考えるヒントになるでしょう。

“バズらせる”という言葉が周知される背景には、ネット記事やSNS投稿で敢えて炎上させることをビジネスとしている人々の存在があり、いつどこで自身や自社が炎上の対象になるか分かりません。
本レポートから予防策を勉強するとともに、万が一炎上した場合の対処方法も併せて目を通していただくことをお勧めします。

また、本レポートの解説と4月に発生した炎上事例を徹底分解したセミナーを開催しますので、ご参加ください。お申し込みは下記よりお願い致します。

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