リスクレポート

総集編|2020年の炎上トレンドと2021年のトレンド予測

今回は、激動の2020年の炎上トレンドを振り返りながら、企業の広報担当者がこれから炎上で気をつけるべきトピックスを紹介していきます。

まずは、2020年の振り返り

2020年も残りわずかになりました。東京オリンピックの開催が予定されていた2020年。まさかこんな一年になるとは、と感じている方が大半かと思います。2019年12月に新型コロナウイルスの感染が中国武漢で確認されてから、私達の生活様式は大きく変化しました。そして、東京オリンピックも2021年に延期をされ、テレワークの導入、テレビ会議の活用など、私達のライフスタイルやワークスタイルが大きく変化した1年となりました。

新型コロナウイルスに関連する主なトピックス

2019年12月 武漢で新型コロナウイルスの感染者を確認
2020年1月 ダイヤモンド・プリンセス号での新型コロナウイルス罹患者の発生
2020年4月 緊急事態宣言発出
2020年5月 緊急事態宣言解除(首都圏1都3県と北海道で解除され、全国で解除)
2020年7月 Go Toトラベル開始(東京発着を除く)
2020年8月 新型コロナウイルス第2波
2020年9月 菅内閣発足、Go To Eat開始
2020年10月 Go Toトラベル対象に東京発着追加
2020年11月 新型コロナウイルス第3波
2020年12月 Go Toトラベル一時停止

2020年の炎上トレンドは

2020年の炎上トレンドは、新型コロナウイルスに関連するものが多かったということです。新型コロナウイルスは全世界を対象とした問題であり、非常に関心が高く、炎上参加者数を集めやすいテーマだからです。
また新型コロナウイルスの感染拡大状況に合わせて、炎上の傾向が少しずつ変化していることも特徴的でした。

1月~3月(感染拡大初期)

・トイレットペーパーが品薄になるとデマ情報を発信した人物が所属する企業の炎上
・経営者の新型コロナウイルス対策のための善意の行動が医療崩壊に繋がるとして、炎上
・マスクの抱合せ販売や転売などを行った企業等が炎上

新型コロナウイルスの実態が不明な中、不確かなデマ情報が拡散し、インフォデミックと呼ばれる状況が発生。

4月~6月(緊急事態宣言以降)

・小売店で顧客への新型コロナウイルス感染対策が不十分として炎上
・不適切な行動を行った新型コロナウイルス感染者や当人の所属企業、所属企業と疑われる企業が炎上
・PCR検査キットを発売した企業が炎上

国民に対し“ウィズコロナ“や“新しい生活様式”が提示され、新型コロナウイルスとの向き合い方が浸透してきた一方で、それにそぐわないとみなされた企業や個人が批判を浴びる。

7月以降(GoToトラベル以降)

・パンデミックが終息しない中、Go Toトラベルが実施されたことに対する批判
・Go To Eatに関する不適切行為を行ったユーザーの炎上
・発熱症状のある俳優に舞台出演を認めた運営会社が炎上
・店舗でのキャンペーンを実施した際に、お客様が殺到し、密状態が招いたとして、店舗が炎上

ウィズコロナの浸透が進む一方、経済と医療のバランスから実施された、Go To トラベル、Go To Eatなどの新しい施策に関連した批判などが発生。

 

当初はインフォデミックに対する批判などが中心でしたが、やがて従業員を守ろうとしない企業に対する批判、自覚を持って感染予防をしない個人への批判へと変化。やがてはウィズコロナとともに立ち上がってきた新しい施策に関連した批判・炎上へと矛先が目まぐるしく変わっています。
この傾向は年を越してもまだまだ継続すると考えられます。

またその一方、新型コロナウイルスに関連しない炎上に関しては、秋ごろに女性従業員に対する高圧的な態度を取った経営者や店員への批判、小売業が8年前に行ったキャペーンの「女性のあるべき像」への批判、製造業企業の女性イラストへの批判など、ジェンダーに関わる炎上も散見されました。アメリカの次期大統領バイデン氏が広報チームを全て女性で構成するとの報道があるように、世界的にジェンダーレスの考えが浸透しつつあり、世間の注目を集めている中で、男尊女卑のような考え方が炎上の対象となっています。

2021年の炎上トレンドは

では、2021年はどのような炎上トレンドが想定されるのでしょうか。大きく2つのトレンドが想定されます。

1.新型コロナウイルス関連の炎上
引き続き新型コロナウイルスに関連した炎上が予想されますが、感染の拡大状況に応じて、炎上する要素が変化していくため注意が必要です。ワクチンの投与開始など、状況は刻一刻と変化しています。論調の変化について注視が求められます。

2.特筆すべき2021年のイベント
新型コロナウイルス以外で、炎上の対象となりそうなイベントは下記と予測しています。

A:同一労働同一賃金(2021年4月中小企業にも適用)
B:育児介護関連
C:オリンピック関連

特にA・Bは近年注目を浴びている従業員と企業の関係性にも関連する事象のため、炎上の火種になる可能性は大いに考えられます。Cに関しては、世界に日本を発信するイベントであり、インシデント発生時には大きな批判を受ける可能性があります。世界中から注目されていることを理解して、対応を行うことが求められます。

まとめ

世間が注目しているからこそ、それらに相乗りする形でマーケティング施策や広報活動を行う企業は多いと思います。チャンスだと思ったときこそ、慎重に世間の論調を把握しながら、第三者視点で炎上のリスクがないか確認してみてください。一度炎上してしまうと、記事としてまとめられてしまい、企業のレピュテーションにも大きく影響を及ぼしかねません。

総集編|2019年の炎上トレンドと2020年のトレンド予測2019年の5月には、新元号令和の時代が始まりました。私たちの暮らしも、タピオカやキャッシュレス化など様々なトレンドが生まれました。一方で、計画運休や闇営業も話題となり、世の中の倫理観にも変化が見えてきたようにも感じます。今回は、2019年の社会の変化を映す炎上にどのようなトレンドがあったのか、そして2020年の炎上トレンドを予測してみたいと思います。...
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