リスクレポート

ネット炎上レポート 2020年11月版

2020年11月の炎上事例を調査・分析し、ネット炎上の傾向をまとめたレポートとしてご報告いたします。

ネット炎上レポートとは

株式会社エルテスでは、公開されているSNSデータを独自に収集・分析を行い、2019年8月より月次でのネット炎上レポートを公開しております。企業の広報やリスク管理を行う方々に炎上トレンドをお伝えすることで、自社のレピュテーション保護を行っていただきたいという想いを持ち、作成しております。

※炎上事例の定義について
1)日々の監視投稿の中から、AIによるテキスト分析や拡散量などから一定の条件を満たすものをスクリーニング(条件は過去の炎上データから、炎上に繋がりやすいメディア等を適宜チューニング)
2)専任の監視担当が情勢や世論を鑑みて、対象者にとってネガティブな内容であるかの判定

2020年11月のネット炎上トレンド

2020年11月の炎上対象を先月と比較すると、「企業・団体」による炎上の割合が14ポイント増加し76%、「個人・著名人」炎上は7ポイント減少の16%、「マスメディア」は6ポイント減少の3%の結果となりました。

「企業・団体」炎上区分の内訳は、「サービス」が全体の28%を占め、先月と比較すると3ポイント減少しています。全体の割合では「サービス」による炎上は減っていますが、炎上件数を見ると「企業・団体」の炎上が全体的に増えているため、実際の炎上件数は増加しています。次いで「メーカー」は、先月の高い割合を更に上回り4ポイント増加した23%となり、今年最も高い割合を占めました。

最も割合の増加が多かったのは「教育機関」で8ポイント増加の12%となりました。(図1)

収集データを元にエルテスが作成

「企業・団体」を対象とする炎上内容で一番割合を占めたのが「顧客クレーム・批判」で5ポイント増加の41%、次いで「不適切発言・行為、失言」で8ポイント増加の33%となっています。

一方で「不祥事/事件ニュース」は13ポイント低下の12%となり、「情報漏えい/内部告発」は先月と同じ数値の14%となっています。(図2)

収集データを元にエルテスが作成

個人情報の漏えいが増加

10月から11月のリスクレポートにかけて炎上区分で増加傾向にあるのが「情報漏えい/内部告発」です。
情報漏えいの中でも、特に“個人情報”に関する情報流出が目立っています。

某大手電機メーカーでは今年の1月にも情報漏えい事件を起こしており、2件目の発生となってしまいました。一度被害を受けているので、個人情報の管理や情報漏えいに対して何かしらセキュリティ対策を行っていたと思われますが、再発を防ぐことがかなわず、再びの炎上となってしまいました。

昨今のデジタル化の加速により、個人情報が流出してしまう接点はどんどん増えています。メールやチャット、SNSやECサイトなどのサービス使う機会が多ければ多いほど、情報流出のリスクも高くなります。

個人としては、パスワードの定期的見直しなどをしっかりと行い、企業としては対策が十分か考えなおす必要があります。

企業の公式アカウントが炎上

11月は企業の公式アカウントの炎上が多く見受けられました。

炎上内容は「不適切発言・行為、失言」に当たりますが、今回炎上したアカウントの多くは“プロモーション”を目的とした投稿で炎上しました。

某衣料品メーカーの事例を挙げると、自社商品のプロモーションを目的とした投稿内容が「性的」だと批判が殺到しました。

 

投稿したPR内容に関する批判としては、以下の様な点が挙げられています。
・女性を性的な対象として想起させる
・性犯罪を助長させる
・商品の購買層とPR対象が異なる ‥等々

担当者としてはプロモーションを盛り上げるために企画を練ったのかも知れませんが、“面白い”と感じる人以外に“不快だ”と感じる人についての配慮が欠けていたのかも知れません。

一つの目的に対して一生懸命になった時、視野は狭くなりがちです。こうした問題を起こさないよう、プロモーション本来のターゲットだけでなく、第三者がその企画に触れた場合にどう感じるかを想像することも大切です。特別きわどい表現を狙っている場合はもちろんのこと、悪意はないのに思わぬところから批判を浴びる例も増えています。

最近の炎上トレンドをしっかりと学習することも有効になるでしょう。そうした実績豊富なリスク対策の企業から、ソーシャルメディアに関する研修を受けることも有効です。

まとめ

企業におけるリスク管理は多岐にわたりますが、中でも今回取り上げた個人情報の漏えいや企業アカウントの炎上は問題発生時の被害は甚大です。

それぞれ対策のためのシステム導入や施策の実施など、時間やコストをかける場合が殆どで、始めるハードルが高いと考える方も多いと思います。

しかし、リスク対策として一番の結果は、問題を未然に防ぐこと、そして発生した時の対処が分かっていることです。デジタルリスクラボの記事内では、コストをかけず今すぐできるリスク対策を多数紹介しています。

まずはご自身から、気軽な気持ちでリスク対策をスタートさせてみてください。

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