リスクレポート

ネット炎上レポート 2020年3月版

2020年3月の炎上事例を調査・分析し、ネット炎上の傾向をまとめたレポートとしてご報告いたします。使用されているデータは、公開されているSNSの情報を独自に収集し、分析したものです。

「企業・団体」に関わる炎上の事例が減少

2020年3月は、先月に引き続き「企業・団体」に関わる炎上の事例が多く見られました。
しかし過去半年、「企業・団体」の割合が7割を切ることはありませんでしたが、3月は63ポイントにとどまっています。一方で「個人・著名人」の割合が先月と比較し10ポイント増加しました。 「企業・団体」の区分を見ると、「サービスが」13ポイント低下、「教育機関」が4ポイント増加しました。(図1)

 

「企業・団体」が対象となった炎上内容を分類すると、「不適切発言・行為、失言」が61%、次いで「顧客クレーム・批判」が22%、「不祥事/事件ニュース」が6%の割合を占める結果となりました。(図2)

新型コロナウイルスが及ぼす影響からネット上のリスクを見る

3月のリスクレポートを分析してみましょう。

今までと大きく異なる点は、「企業・団体」に関する炎上の比率が減少したことです(過去平均76%に対して3月は63%)。新型コロナウイルスの感染者の増加に伴い、SNS上の関心は企業活動そのものだけでなく、政治家や経営者の言動に注目が集まりつつあります。結果として「個人・著名人」の炎上件数が増加し、相対的に企業の炎上比率が下がったものと思われます。
政治関係者や経営者を含めた「個人・著名人」の炎上の70%が、新型コロナウイルス関連のものでした。

また、企業炎上区分の「サービス」の値は3月時点で42%に留まっていますが、顧客活動の低下が直接的に売上に影響するサービス業の割合が今後どのように変化していくのか気になるところです。

新型コロナウィルスに関するネット炎上はまだ続く

一般的にネットでの炎上は、投稿の不適切さそのものに加え、一定の環境が整っているとより拡大する傾向にあります。世間的な注目度や影響範囲が大きいトピックスは参加者の数が増大し、炎上の速度が加速します。新型コロナウィルスの流行はほぼ全人類を巻き込む規模のトピックスであるため、炎上の際に参加者の数が増大していると考えられます。その結果、予期せぬデマが発生し、企業やブランドの風評被害につながっているケースも見受けられます。

新型コロナウィルスの感染拡大に伴い、2020年4月7日に緊急事態宣言が出されました。これを受けて、様々な業種・業態の企業対応が問われています。ただし政府と各種自治体の足並みもそろっておらず、前例がない事態の中での対応はいちいち議論を呼びそうです。こうした正解がない状況では、ネットやSNSの論調にも耳を傾けながら企業対応を決めていくことも必要かも知れません。

まとめ

新型コロナウィルスという世界的なパンデミック現象によって、炎上の形が少し変化した月となりました。事態の終息まではまだ少し時間が掛かりそうです。

これから企業アカウントを運営する立場の方などは、ネットやSNSの論調を傾聴する姿勢にシフトするべきかも知れません。

デジタルリスクラボ編集部


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