リスクレポート

ネット炎上レポート 2020年2月版

2020年2月の炎上事例を調査・分析し、ネット炎上の傾向をまとめたレポートとしてご報告いたします。使用されているデータは、公開されているSNSの情報を独自に収集し、分析したものです。

引き続き「企業・団体」に関わる炎上がトレンド

2020年2月は、先月に引き続き「企業・団体」に関わる炎上の事例が多く見られました。また、「企業・団体」の中では「サービス」が55%と全体の約半分を占め、前月に比べ7ポイントの増加、「自治体・団体」は14%と先月に比べ、14ポイント増加しました。一方、「メーカー」は5%と、先月に比べ5ポイント減少し、半減しました。(図1)

「企業・団体」が対象となった炎上内容を分類すると、「顧客クレーム・批判」が59%、次いで「不適切発言・行為、失言」が18%、「不祥事/事件ニュース」が13%の割合を占める結果となりました。(図2)

 

新型コロナウイルスに関わる炎上が増加

1月初旬、中国で発生が報告された新型コロナウイルスは、またたくまに世界に広がり、日本での感染も拡大しています。1月31日にはWHOが緊急事態を宣言、2月28日には、北海道で緊急事態宣言が発表されました。これに伴い、「コロナ」に関するSNS上の投稿数も大幅に増加しました。
2019年11月~12月の2か月間では、約128,000件だったのに対し、2020年1月~2月の2か月では約45,270,000件にまで増加しています。(エルテス調べ)

これほど、多くの人が注目する事象は、炎上も引き起こしやすいといえます。
例として、政府の行う感染対策や、大臣の発言の一部のみを取り上げて報道をしたマスメディア、マスクの転売者に対し批判が殺到しました。

デマが現実となる

直近では、トイレットペーパーなど紙類の買占め騒動が起こっています。この騒動のきっかけとなったのは、SNS上の「マスクの次はトイレットペーパーが不足する」という投稿と言われています。
もちろん、トイレットペーパーが不足する可能性はなく、投稿の内容はデマ情報と判明しましたが、トイレットペーパーを買い占める人が店舗に殺到し店頭の棚は空になりました。このように、情報が錯そうする中では、情報の信憑性が問われることなく、正しい情報だと誤認されてしまう危険性があります。

また、今回の件に関しては、デマ投稿の発信者として、とあるユーザーのSNSアカウントが特定され本名や職場まで明らかにされています。しかし、この投稿以前にもSNS上には、マスクの次はトイレットペーパーが不足する、といった情報は流れており、この投稿者が発端となったのかは定かではありません。
様々なメディアにデマ投稿の発信者としてまとめられてしまっていますが、その情報もデマの可能性があるということを、頭の片隅に置いておく必要があるのではないでしょうか。

真偽不明な情報を投稿することで、デマ情報拡散の一端に関わるだけでなく、デマ投稿の発信者だと名指しされ、個人情報がネット上にさらされる危険性があることを理解しておく必要があります。その情報が正しいかどうかは自ら調べ、冷静に見極めていく習慣を付けることをお勧めします。

まとめ

情勢が不安定となり、様々な情報が錯そうする中では、安易に情報を発信することは危険です。また、全ての情報を鵜のみにすることも危険です。特に、企業の公式アカウントを運用されている方は、投稿内容にいつも以上の注意を払う必要があるといえます。フォロワーの為と思い、投稿した内容が、批判の対象となることもあります。

今後、新型コロナウイルスの影響で全国的にイベントなどの自粛ムードが広がる中、自社イベントの開催やキャンセルについての対応も一つ間違うと批判が殺到する事態となりえます。自社の従業員や関係するお客様を守るためにも、同業他社の動向や、世間の情勢を把握し、慎重な対応を行うことが重要です。

 

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