リスクレポート

ネット炎上レポート 2019年12月版

2019年12月の炎上事例を調査・分析し、ネット炎上の傾向をまとめたレポートとしてご報告いたします。使用されているデータは、公開されているSNSの情報を独自に収集し、分析したものです。

サービス業、メーカー業が関わる炎上事例が増加

2019年12月は先月に続き、企業・団体に関わる炎上の事例が多くみられました。

ネット炎上レポート 2019年11月版 2019年11月の炎上事例を調査・分析し、ネット炎上の傾向をまとめたレポートとしてご報告いたします。使用されているデータは、公開...

中でも「サービス」が対象となる事例が50%と全体の半分を締め、また「メーカー」が11月と比べると10ポイント増加しました。(図1)

企業・団体が対象となった炎上内容を分類すると、「不適切発言・行為、失言」が50%、次いで「不祥事/事件ニュース」が25%、「顧客クレーム」が22%の割合を占める結果になりました。(図2)

2019年11月と比較すると「顧客クレーム」に関する炎上が増加しました。

具体的には、お客様に寄り添ったサービス提供を目的としサービス名称を変更したところ炎上してしまったケースや、テレビCMの歌が不愉快と炎上してしまったケースなど、企業のブランディング活動やプロモーション活動に関する炎上が見られました。

プロモーションに関する炎上が増加

企業のプロモーション活動はSNSの普及と共に、その企画内容や発信先のメディアが変化しています。

12月に実施されたM-1グランプリ2019では、優勝のお笑いコンビのネタの題材に「コーンフレーク」が使われましたが、某シリアルメーカー企業はすぐさまTwitter上で公式キャラクターを使用した投稿を行いました。公式アカウントがリアルタイムに反応したことで、投稿が拡散し、結果的にM-1グランプリを視聴していなかったユーザーからも注目を得られたのではないかと思います。もしSNSが無ければ、企業はリアルタイムに発信することは難しかったでしょうし、ここまで大きな話題にはなっていなかった可能性があります。

SNSが企業のプロモーションにもたらす影響は大きいと改めて感じる事例となりました。

前述のようにSNSがポジティブな影響をもたらすケースもありますが、一方で企業にとってネガティブな影響をもたらすケースも少なくありません。

SNSの普及によって、企業が行うプロモーションのリーチ数は増加しましたが、同時に一般ユーザーの口コミなどの投稿のリーチ数も格段に増えました。

誰か一人でもプロモーションに関する感想を発信すると、それに賛同するユーザーや否定するユーザーが現れ、プロモーションに関する議論が行われます。ネガティブな感想が拡散し炎上してしまう場合もありますが、議論が過熱してしまった結果、ネガティブな感想は少なかったにも関わらず、いつの間にか炎上してしまっていたという場合もあります。

その為、プロモーションを行った際は、定量的な調査と併せて、どのような層のどういった感想が多いのかといった定性的な調査も実施することを推奨しています。

プロモーション活動時に気を付けること

企業は広告効果を最大限発揮するため、話題性のある”攻め”たプロモーションを行いたいと思うことは自然なことだと思います。

もし攻めたプロモーションを実施する際は、どのようなネガティブ意見が想定されるのか、どのような意見が出ればプロモーションを中止する判断を行うのかなど、発生するであろうリスクを事前に予測し、その後の対応方法の策を講じておくことで万が一の場合にもスムーズに対応できるようになります。

また、プロモーションの企画内容を確認する際には、年齢や性別など様々な立場の人の目線になって検討することをお薦めしています。
企画自体はバイヤーペルソナに向けた内容で検討するべきです。ですが、プロモーションの実施時は様々な人へリーチしてしまうので、バイヤーペルソナに該当しないユーザーに対して差別的な表現になっていないか、誤解を与えてしまう表現になっていないかなどを確認する為にも様々な立場の人の目線を持つ、もしくは実際に意見を収集する必要があると思います。

実際にプロモーションを行った後は、良くも悪くも様々な意見が飛び交うことが予想されます。残念ながら、どれだけ準備し気を付けていたとしてもネガティブな意見が発生する可能性もゼロとは言い切れません。
ネガティブな意見も、中傷・批判・非難・否定など様々な意見に分かれますので、ただネガティブな意見が増えたと判断するのではなく、その意見の本質を見極めながら対応することをお薦めします。

ユーザーの声を幅広く収集し論調を正確に把握した上で、事前に準備した対応策を元に対処することで、より安心にプロモーション活動が行える環境が整備されるのではないでしょうか。

デジタルリスクラボ編集部


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