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企業が年末年始に気をつけたいネット炎上。事例から学ぶ予防と対策

Christmas at workspace

12月のクリスマスから1月のお正月までは消費者の購買意欲が高くなり、企業にとっても重要なイベント期間ですが、同時に炎上トラブルが起きやすい時期とも言えます。今回は年末年始の炎上リスクについて事例とともに紹介します。

年末年始に潜む炎上リスクとは

クリスマス、お正月などイベントの多い年末年始は、消費者の購買意欲が高くなり、ビジネスのチャンスとなります。この期間に、キャンペーンなどの積極的なプロモーションを実施するところも多いと思います。その結果、いわゆる繁忙期となる企業が多く、従業員への負担も増え慌ただしく業務をこなすため、商品・サービスの不備や提供過程の配慮不足が発生し、クレームや炎上が発生してしまいやすいシチュエーションになってしまいます。

実際には、どのような事例が見られるのでしょうか。

トラブル事例

ケース1:おせちの不備で批判殺到

商品をお得に買えるとあるクーポンサイトで販売されたおせちが「中身がスカスカすぎる」「購入時に記載された食材が実際には入っていなかった」などの批判を受け、おせちの販売店とそのクーポンを販売していたサイトが炎上しました。

このケースでは、虚偽のメニュー表示をおこなったおせち店が炎上の直接の原因でしたが、このお店のおせちを販売していたクーポンサイトもまた批判を受けることになりました。こうした炎上の飛び火が発生することも、リスクのひとつとして考慮しておく必要があるでしょう。

ケース2:宅配のクリスマスケーキが崩れて炎上

大手ECサイトで販売されていたクリスマスケーキが、宅配時の不備からケーキが崩れた状態で届けられSNSで批判される出来事がありました。通常、ケーキを宅配する際は崩れを防止するため冷凍状態にする場合が多くあります。

今回のケースでは十分に冷凍された状態でなかったことからケーキが崩れてしまい、ユーザーからのクレーム殺到につながりました。さらに、その批判の矛先がケーキの販売店ではなく、宅配業者に向いたことにより事態が複雑なものとなりました。宅配業者の不備なのか、ケーキの販売店の不備なのか、わからない状態でどちらにも炎上が飛び火してしまったケースです。

ケース3:年末年始で行った企画・イベントが非難

2021年の元旦、ある大手家電量販店が品薄の続く人気ゲーム機器を販売しました。事前に告知されず店舗でゲリラ的に販売したことから、「コロナで自粛をまじめにしていたのに」「不公平」など、外出自粛が求められていた社会情勢も相まって批判を浴びることになりました。
さらに、この出来事はネット上の反応を集めた「まとめサイト」でも取り上げられ、さらに延焼することになりました。

年末年始のトラブルは初動対応が遅れる可能性も

本社機能が年末年始の期間は停止する企業もあり、休暇のために広報部門や危機管理部門の対応が遅れてしまうことや、全社的な繁忙期のため本社従業員も現場に駆り出されているために、対応が遅延することもあります。

積極的なプロモーションが実施される年末年始こそ、企業はそうしたリスクに対策を立て、未然に防ぐ備えが普段以上に求められます。
理由としては以下が挙げられます。

理由① 長期休暇で担当社員が休んでいる/別の業務に追われている
理由② 担当者が気づいても上長との連絡がつかず、対応方針がすぐに決まらない

理由①は文字通り、繁忙期もしくは年末年始休暇となっている企業が多く、通常時より発見が遅れる、対応のための時間を優先的に確保できないということです。理由②は、担当者が早期に発見できても上長や上層部への報告、いわゆるエスカレーションがスムーズにいかないケースです。

特にリスク対策を日ごろ行っていない企業は②について注意が必要です。炎上対応含めトラブル対応は現場担当者の独断で動くことは得策ではありません。多くは上長やリスク管理部門へ報告され、対応の検討・トラブル事象への対処が行われる企業が多いと思います。このエスカレーションが年末年始で機能せず初動が遅れてしまうことを注意しましょう。

企業が年末年始に向けて備えること

年末年始は、キャンペーン施策や従業員の長期休暇など普段とは異なる業務が発生します。その中には、十分な品質となっているのか、配慮が行き届いていない可能性のある場所はないのかを、普段とは異なるオペレーションだからこそ、入念にチェックすることが、求められます。

その際に、この記事で紹介しているような実際の炎上事例を参考に、同じ過ちを犯さないように過去の事例から対策を立てることが必要です。「なぜ炎上してしまったのか」という観点から過去の事例を分析することで、「商品に不備があった」「提供フローでクレーム発生が想定できた」など、本質的な問題を見つけることができます。

万が一、炎上などトラブルが発生した場合にも備えて、「SNSのチェック体制を整備する」「年末年始休暇中の危機管理対応のフローを決めておく」など、トラブル対応に関する仕組みをつくることが被害を最小化するためにも有効な手段のひとつです。

クリスマスやお正月など年末年始期間で企業の利益をより伸ばすためにも、リスクへの配慮も欠かさないようにしましょう。

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