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SNSで投稿・拡散されるクレーム。企業のリスクと適切な対応とは?

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SNSの普及によって、企業へのクレームは直接伝えられるものからSNS上で発信されるものに変化しつつあります。SNSの特性上、企業側が気付かないうちにクレーム内容だけが拡散されることもあります。今回はSNSのクレームは企業にとってどんなリスクがあるのか、投稿・拡散時の対応で押さえるべきポイントを解説します。

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SNS上で投稿される企業へのクレーム

一般的にクレームといえば、企業の製品・サービスに関する苦情や意見を、店舗で直接伝えたり、カスタマーサポートやWebサイトの問い合わせ窓口から伝えると想像されるのではないでしょうか。

しかし、トランスコスモス株式会社の「消費者と企業のコミュニケーション実態調査2019」によると、商品を購入した人の43%が「商品購入後に不満が生じた場合、直接不満を伝えない」と答えており、さらにそのうちの62%は「不満を知人やSNSに拡散する」という回答結果となっています。

SNSで容易に情報発信ができるようになった昨今では、企業に直接クレームを伝えず、SNSで第三者にクレームを共有する、いわゆるサイレントクレームが行われやすいようです。

重要性が高まるSNS上のクレーム対応

SNSでクレームを共有する動きが一般化されることで、クレームがSNS上で広く拡散され、いわゆる「炎上する」例も見られるようになりました。

SNS上に共有された企業のクレームは、顧客や取引先からの信頼・評判に大きく影響を与えます。企業の評判が下がった結果、売上や求職者が減少し、経営に関わる事態まで発展することもあり、SNS上のクレームを放置することは、リスクとなります。

SNS上のクレームから炎上した事例

SNSというデジタル空間を全体で把握することは難しく、企業があずかり知らないところでクレームが投稿され、炎上する事例もあります。

異物混入による炎上もSNS上のクレーム事例のひとつです。
とある食品メーカーの異物混入事例では、食品に虫が混入した画像が投稿され、該当ツイートが1日のうちに1万件以上リツイートされました。また、メーカー側の被害者に対する対応や、工場内の画像、元職員の証言なども相次いで拡散されたことで炎上は大きくなり、製品の自主回収と生産設備の改修をするといった事態に発展しました。この炎上によるメーカーの損害は数十億にも及ぶといわれています。

このように企業に莫大な損害を与えうるクレームにはどのように対処すればよいのでしょうか。

SNSに投稿されたクレームの対処法

対処法を検討する際には、大きく4つのポイントを押さえることが求められます。

①クレーム内容の把握

まず大切なのは、「何に対して、なぜクレームを言っているのか」を把握することです。
たとえば、「なぜクレームを投稿するのか」と投稿した人の動機を考えた場合、以下の例があります。

  • ストレスのはけ口
  • 自己主張をしたい
  • 企業に対する親切心
  • 社会的な正義感 等

SNS上のクレームの場合、企業に改善を求めている場合だけではなく、第三者に見てもらう・共感してもらう目的で投稿されることも考えられるでしょう。
さらに、何に対してクレームをしているのかも正しく理解することが大切です。要素には、以下のようなものが挙げられます。

  • 企業・経営活動へのクレーム
  • 製品・サービスへのクレーム
  • 広告・PRへのクレーム
  • 顧客・クレーム対応へのクレーム

相手がどういう意図で何に対してクレームを寄せているのかを把握しておくことで、誤った対応を取ってしまうリスクを減らすことができます。反対に、クレーム内容を分析せず、すぐに対応を取ってしまうことで、改善するどころか火に油を注ぐ結果になってしまうケースもあるため、クレーム対応は慎重に行いましょう。

②事実確認

相手の論点を把握した後は、クレームの内容が事実なのか関係先に確認を取りましょう。たとえば、商品の中身に関するクレームが投稿されている場合は、社内の製造工程で不備がなかったか、お客様に商品が届くまでの流通の過程でトラブルが発生してなかったかなどを確認します。

クレーム内容が事実であった場合は、まずは対応方針を決めなくてはなりません。状況に応じて、投稿者に連絡を取って謝罪を行ったり、自社サイトやSNSを通じてオフィシャルに見解・対応を発信します。この際に大切なのは、相手方に寄り添い、問題を解決する姿勢を示すことです。

また、事実ではない、虚偽の内容であった場合も、「静観する」という選択肢を含めて、対応方針を決める必要があります。相手を全否定するような対応を取れば、逆に対応へのクレームが寄せられる可能性があります。不確かな情報として放置し、風評被害に繋がりうる場合は、誤った情報であるという根拠とともに、企業としての姿勢を表明しましょう。

③拡散状況の把握

投稿の事実確認とあわせて、拡散状況について把握・分析を行いましょう。投稿の拡散状況によって、対応のしかたや緊急度が変わってきます。確認するポイントは、以下の点があります。

  • どの程度拡散されているか
  • 拡散元の投稿者はどんな人か
  • 投稿者の影響力はあるのか(フォロワーの多さなど)
  • 反応しているユーザーの論調はどういったものか

拡散の規模や反応しているユーザーの論調によって、クレームを投稿したユーザーへの対応が必要か、企業として広く発信していく必要があるか、など対応を検討してください。

④都度対応する必要性の検討

大前提として、お客様の声であるクレームは、貴重なものです。しかし、業界や製品・サービスによっては、SNS上でのクレーム数が膨大になることもあります。全てクレーム対応するには多大なコストがかかってしまいます。

企業によってはリソースが限られている場合には、FAQをサイト内でまとめておくことやよくある質問として、公式SNSから発信するなど、お客様が不満をSNSに投稿しなくても済むような仕組みづくりも検討が必要です。

企業内での対処が難しい場合などは、弁護士や専門のコンサルタントに相談するのも手段のひとつです。

クレームの発生に備えて

SNSのクレーム対応の多くは、従来の直接的なクレームと同じ対応に感じるかもしれません。しかし、注意すべき点は拡散性とその速度です。
SNSはどんな些細な投稿でも、拡散されれば何万人もの目に触れる可能性があります。
場合によっては、クレームの対応も投稿・拡散されることもあるでしょう。

SNSのクレームは、拡散される前に発見することで、冷静に状況分析と適切な対応策を考える余裕ができます。今はクレームが見当たらない場合でも、早期発見するための体制や対応フローなどを整備してみてはいかがでしょうか。

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参考
消費者と企業のコミュニケーション実態調査2019(トランスコスモス株式会社)

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