Twitterのアカウントを運営する際、誰がフォローしフォローを解除したかなどの動きは、今後の運営方針を考える上で重要な材料になります。こうしたTwitter上におけるユーザーの動きをデータ化して閲覧することができるツールを「フォロー管理ツール」とよびます。今回は具体的にいくつかフォロー管理ツールを紹介していきます。
なぜ、フォローを管理するのか
有名企業やブランドのTwitter公式アカウントは、何百万というフォロワーを持つケースもあります。企業アカウントで最大のフォロワー数を持つのは、ローソン公式Twitterで約481万のフォロワーを持ちます。(2020-04-06時点)
フォロワー数を増やすために、フォロワーを管理することは重要で、フォロー管理ツールを使うことは、効率的な管理にもつながります。実際、フォロワー数を増やすために、2つの指標を管理することが求められます。
フォロワーの増加(新規フォロワーの獲得)
運用アカウントの質の向上がユーザーの獲得に必要不可欠ですが、そのためには現状の分析を行うことが大切です。フォロー管理ツールは、既存フォロワーの特徴を分析することも出来ます。
既存フォロワーが、アカウントの作成時に設定したターゲットユーザーの獲得が出来ているのか、またどのような特徴のユーザーにフォローされているのかを確認することも出来ます。
フォロワーの減少防止
既存のフォロワーの減少を防ぐことも重要な方法です。フォロワーの獲得同様に、既存フォロワーの期待値を超える情報を提供できるのか、また情報発信の頻度にネガティブな反応はないかなどのチェックも可能です。
ユーザーの減少等のアクションを分析することで今後どのようなツイートを投稿していけばよいか方針を立てることができます。
しっかりとPDCAを回すことで、長期的には投稿内容の質が向上し、ユーザーの求める情報が提供される良質なアカウントへとステップアップし、ユーザーの定着につながる可能性が高まります。
また、フォロー管理ツールは不要ですが、FF比(フォローとフォロワーの比率)などの確認を怠り、無計画に大量にフォローするなどすると、Twitter側がアカウントをスパムと認定し、アカウントの凍結やアカウントのロックが発生する可能性があります。
フォロー管理ツール
フォロー管理ツールには、様々なものがあります。今回は、代表的な4種類の管理ツールを紹介します。
気軽にフォロワーの特徴分析「アトミ式フォロワー管理機」
※アトミ式フォロワー管理機のTOPページ
「アトミ式フォロワー管理機」はフォロー、フォロワー、片思い(一方的にフォローしている)、片思われ(一方的にフォローされている)、相互フォローの確認に加え、以下の特徴からアカウントを分類してフォロワーを分析することも可能です。
アカウント分類時の特徴
・一ヶ月以上ツイートしていない
・よくツイートする
・あまりツイートしない
・10ツイート以下
・たまごアイコン(初期設定アイコンのまま)
・外国語を使用している
・ボット
・政治、宗教、主張
・スパム
それぞれの項目のボタンを押すとフォロワーが分類されるので、フォロワーの動向分析やスパムの可能性があるアカウントを探ることができ、正しいターゲットを設定しツイートを改善することでツイートの質向上やフォロワーの質向上につなげることができます。
表示はシンプルで、企業アカウントを運用し始めたばかりの方にはわかりやすく、使いやすく、機能も十分といえるでしょう。
ツイート時間帯や傾向も把握できる「Whotwi」
※WhotwiのTOPページ
「Whotwi」はフォロー、フォロワー、片思い、片思われ、相互フォローの確認といった基本機能に加え、ツイートの時間帯などフォロワーの詳細な分析に使うことができる機能があります。
主な機能としては、以下のような項目を確認することができます。
主な機能
・ツイート時間帯の傾向
・ツイートの傾向(リツイート、画像付き、リンクありなど)
・ツイートに使用しているアプリ、サービスの詳細
・ツイートに使用しているハッシュタグ
・他のアカウントとの仲良し度
・よくツイートされる言葉
アカウントの詳細な分析に加え、それぞれのデータが見やすいグラフや表にまとめられているので使いやすさを求める方とアカウントを充実させるための施策を綿密に練りたい方には、最適なツールです。
表示は、ツイートの傾向やツイートが投稿される時間帯などを詳細に分析することが可能です。
認証が不要なお手軽ツール「片思いチェッカー」
片思いユーザー、片思われユーザー、相互フォローの3つを確認できるシンプルなフォロー管理ツールです。Twitterアカウントの認証が不要で、手軽に使えることが魅力です。一覧からフォローやフォロー解除をおこなうこともできます。非公開設定のアカウントには対応していませんが、フォロー整理など簡単な操作には適しているといえるでしょう。
Twitterアカウントの認証を必要とする「片思いチェッカー2」では非公開アカウントにも対応しています。
片思い、両思い、片思われの3項目を1つの画面で見れる一覧性に優れたレイアウトが特徴です。
ログインするたびにデータを収集する「ひすったー」
「ひすったー」はログインするたびにフォローやフォロワーにどのような変化があったかを確認することができるツールです。具体的には、下記のようなデータを確認することが出来ます。
自分が
・誰をフォローしたか
・誰をフォロー解除したか
・誰をブロックしたか
・誰をブロック解除したか
誰が
・自分をフォローしたか
・自分をフォロー解除したか
・自分をブロックした可能性があるか
ログインのたびにデータが収集されるので、それぞれの動きの具体的な日時を知りたい方はこまめにログインすることが必要になります。
ルーティン業務で、「ひすったー」にログインし、日々の状況を追っていくような使い方に適しているでしょうか。一定期間ログインしていないと、履歴やデータが自動的に削除されてしまうので、注意が必要です。
ひすったーのフォロー・フォロワー動向の画面。初回ログイン時は履歴がないためなにも表示されないことにも、注意が必要です。
DMでフォロー解除を通知する「えごったー」
「えごったー」はTwitterアカウントを認証することで、フォローを解除されたときにアカウントへダイレクトメール(DM)で知らせてくれる機能があるフォロー管理ツールです。
また、ツイートの一括削除やツイートの予約投稿機能もあるため、フォロー管理だけでなくアカウント運営全般に利用できるといえます。
主な機能としては、下記のような機能があります。
主な機能
・片思い、片思われ、相互フォロー、フォロー解除、ブロック等の確認
・フォロー数、フォロワー数の推移
・対象アカウントの仲良しランキング
・曜日や時間ごとのツイート状況
・対象アカウントがよくいいねするユーザーの確認
「えごったー」は、ターゲットになるユーザーがどのような好みと傾向を持っているのか調査することも出来ます。ターゲットとなるアカウントを「えごったー」を使って調査し、上記のような情報を収集することが出来ます。
他のユーザーのツイートを曜日や時間帯ごとの動向から分析することも可能です。
想定されるアカウント調査の使い方
・フォロワーアカウントがターゲットユーザーであるのかを調査
・競合、類似アカウントのフォロワーアカウントの特徴の調査
・競合、類似アカウントの特徴の調査
他アカウントの調査は、1日5回まで無料で検索できるようになっています。それ以降は「えごったー」をプロモーションするツイートの投稿や、有料プラン(ベーシックプラン月300円、最初の14日間は無料)に登録することで、調査回数を増やすことができます。
各フォロー管理ツールの特徴
ここまでご紹介してきたフォロー管理ツールの特徴をまとめました。
Twitterの認証などのセキュリティ面や費用面、機能面で特徴があります。理想のアカウントの運用に最適なものを活用することが重要です。
ツール名 | Twitter認証 | 費用 | Tweet傾向分析 |
アトミ式フォロワー管理機 | 必要 | 無料 | 可能 |
Whotwi | 必要 | 無料 | 可能 |
片思いチェッカー | 不要 | 無料 | 不可 |
片思いチェッカー2 | 必要 | 無料 | 不可 |
ひすったー | 必要 | 無料 | 不可 |
えごったー | 必要 | 無料 (月額300円プランあり) |
可能 |
フォロワーの管理がTwitter活用の鍵
無闇矢鱈にツイートやフォローを行うだけでは、ターゲットユーザーのフォロワー数は増加しません。一方的にフォローを行い、フォロー返しを期待するような運用では、スパム認定されてしまうリスクもあります。企業を代表している公式アカウントとして、注意が必要です。
そこで、今回紹介したフォロー管理ツールを有効に使うことでターゲットのユーザーにより届く内容のツイートを分析し、アカウントを運営することができます。フォロー管理ツールにはTwitterアカウントの認証が不要なものから有料版で充実した機能を持つものまであります。最適なツールを選んでより効率的なアカウント運営を目指していきましょう。
デジタルリスクラボ編集部
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