研究員コラム

女子大生に聞いた!もしSNSがなくなったら、どうする?

自宅に電話をして、遊びに誘う。Emailでやり取りをする。10数年前は、当たり前だった行動ですが、今やSNSを利用したコミュニケーションに変化しています。今回は、首都圏の大学に通う女子大生7名に集まって頂き開催した座談会の最後のテーマ。SNSを使いこなす女子大生に「もしSNSがなくなったら?」と問いかけてみました。

SNSには3つの役割がある

まず、SNSにはどんな役割があるでしょうか。普段のSNSの使い方を想像しながら、考えてもらいました。

真っ先に思い浮かぶのは、コミュニケーションツールとしての役割です。場所に制限されずに、離れた人とコミュニケーションを取ることが出来るようになり、コミュニケーションのハードルが低下することで、コミュニケーションに費やす時間は増えていることが想定されます。他にも様々な使い方が聞こえてきます。

以前のコラムでは、「Instagramを4~6時間見ている」という発言も紹介しました。もはや、SNS自体を娯楽として捉えて、コミュニケーションをせずとも、見ることで楽しめるツールであると言えます。

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もう一つ特徴的だと感じたのは、情報収集としての機能です。新聞も紙だけでなく、電子版サービスを行っています。例えば、社会人でも、電子版サービスから情報を見るのではなく、SNSから情報を拾い、記事を読んでいるケースも多いのではないでしょうか。SNSを入り口に情報を収集している実態は、「ググる」「グーグル先生に聞く」という行動を、SNS上で実施している変化だと読み取れます。

つまり、Webサイトなどある程度の労力を要して作成された情報ではなく、SNS上で簡単に発信されている情報を有用に活用していることが読み取れます。

ここまでの話をまとめてみると、大きくは3つの役割に分類出来ます。

コミュニケーションとしての役割:
手紙、メール、対面でのコミュニケーションの代替

情報収集機能としての役割:
ニュース、雑誌、新聞、検索エンジンの代替

娯楽としての役割:
テレビやゲーム、読書の代替

SNSがなければ、ご飯も食べに行けない?

SNSは大きく3つの役割を担っていることが見えてきましたが、SNSがなくなれば実生活にどのような影響が生じるのでしょうか。

最も衝撃的な発言だったのが、「ご飯を食べに行けない」という発言でした。SNSを活用して、食事の場所を探しているため、情報のないお店に行くことが不安だという心理が働いているようです。このケースは、情報収集機能の欠如の影響と言えます。

このような背景を考えると、BtoCの領域では、SNSで情報発信を促す施策に取り組めていない場合は、気づいてもらえないだけでなく、情報発信されていないサービス等を受けることに不安を感じるケースも想定されます。

その他には、「友達と待ち合わせが出来ない」という意見もありました。これは、コミュニケーションの機能としてのSNSの役割であり、代替案は、「電話番号を聞く」という手段でしたが、電話番号を知らない友人も多いという背景を考えると、電話番号を共有することがハードルの高い行動であると若者は感じていることが読み取れます。

同様に、サービスなどの購入時に自身の電話番号を入力することに抵抗感を持つ人もいることが想像できます。

最終的には、「SNSがないと生きていけない」という声もあり、改めて生活に必要不可欠であることが見えてきました。そのようなSNSですが、彼女たちが感じる価値はどのような点があるのでしょうか。

なぜ、SNSを使い続けるのか

様々な意見が出てきましたが、3つの意見に集約していきました。

1. 費用対効果の高さ
その場で知りたいこと、したいことが解決する
デバイスで完結し、行動までしなくてもよくハードルが低い
お金が掛からない

2. リアルタイム性の担保
最新の情報・今の状況をすぐに共有できること
(書籍は、出版されるときには既に時間が経過している)

3. 情報量の担保
評価や口コミで、他の人の意見を知れる
自分が納得できるまで情報を探せる

この結果からも、情報の鮮度は重要になっていることが読み取れます。一方で、お金を掛けるサービスや食事の意思決定のために必要な情報をSNSから得ている実態は、非常に興味深い行動であると言えます。

SNSでの情報発信がなければ、選択肢にも浮上しない可能性があり、女子大生などの若者をターゲットにするのであれば、工数を掛けてでもSNSを活用しなければ、選択の土俵にも上がれない必要性があるといえるのではないでしょうか。

まとめ~友達が7割もいなくなる?~

「もしSNSがなければどうなるのか」をテーマに、女子大生の日常にSNSがどのような影響を与えているのかを見てきました。

SNSが物理的な距離を飛び越えて、コミュニケーションが円滑になった一方で、リアルだけでの繋がりが減少しており、「友達が7割位いなくなるのでは?」という意見も出ました。

以前、弊社取締役丸岡がセミナーで申し上げた「アフターデジタル」で描かれているように「デジタルの中の世界にリアルが包含されている社会」は企業に迫るデジタル化の変化だけでなく、私達自身の日常生活にも襲いかかっている事象なのかもしれません。

セミナーレポート|デジタルが変えてきたこと、そして変えていくこと いつでも、どこでも仕事が出来る環境を支えるデジタル。マーケティングもデジタルマーケティングという領域が誕生し、デジタルは私達の生...

その日常生活の変化が、よりデジタル化を加速させ、企業活動にデジタルの視点が必要不可欠な社会を作り出しているとも言えるかもしれません。

参考資料
「アフターデジタル」藤井保文、尾原和啓(2019)

【執筆】奥村高大 (おくむら たかひろ)
同志社大学卒業後、銀行に就職。その後、企業の経営課題解決を目的とするフリーランスのシェアリングサービスに従事し、2018年にエルテスに入社。事業推進Grにて、マーケティング業務だけでなく、デジタルリスクラボの立ち上げ、運営、執筆を行う。

この記事を書いた人

デジタルリスクラボ編集部
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